この記事は、Google アナリティクス製品開発マネージャ Nick Mihailovski の英文ブログ記事 “Understanding multi-device user behavior in a single view” を元に構成しています。

常時インターネットに接続していることが当たり前になった世の中では、ウェブサイト、モバイル アプリ、ウェブ アプリや様々なデジタル端末を通じて、ユーザーからのアクセスがあります。多様性を増すデジタルの世界を理解できるよう、Google アナリティクスは、ウェブとアプリのデータを同じレポート ビューで見ることができるようになります


この変更についての詳細を以下でご紹介します。

アプリとウェブのデータを同じレポート ビューで解析

この度の変更で、データ収集の方法に関わらず、同じプロパティに送られているデータを同じビューで見ることができるようになります。ウェブとアプリのデータを同じプロパティに送っている場合、両方のデータがレポートに現れるようになります。

これまでのように、どちらか一方のデータだけを表示させたい場合(例えばウェブサイトのデータだけのレポート表示)、 ビュー フィルタを設定して見たいデータをカスタマイズ することが可能です。それ以外にも、標準レポートのカスタマイズマイレポートカスタム レポートセカンダリ ディメンションなどを使ってデータを抽出することもできます。

なお、ウェブとアプリのデータを同じプロパティに送っていない場合は、この変更の影響はありません。

アプリの測定

また、この度の変更で、スクリーン名アプリ名アプリ バージョン例外トラッキングのようなアプリに特有のフィールドを analytics.js JavaScript ライブラリにも追加しました。これらの変更により、アプリ計測のメリットを ウェブ アプリなどから JavaScript のトラッキングでも活用できるようになります。

ディメンションと指標の名前を統一

これまで、同じ指標とディメンションが、アプリ ビューとウェブ ビューでは異なった名前で呼ばれてきました。今後は、ウェブから集められたデータかアプリからのデータに関わらず、同じ指標とディメンション名に統一されました。Google アナリティクスのデータを利用する上で、明確で一貫した解析を行えるようにするための変更となります。

訪問はセッションに

Google アナリティクスのレポート上の [訪問] は、今後は [セッション] と表示されます。また、アプリ ビューの [アクティブ ユーザー] は [ユーザー] となります。(さらに英語 UI では、[Visitors] が [Users] と変更されています)

この変更は 4 月 18 日より適用が開始され、今週中にすべてのレポートで変更が完了する予定です。より詳しい情報が必要な方は、開発者向けサイトで変更をご確認ください。












ユニバーサル アナリティクスを正式リリース


この記事は、Google アナリティクス製品開発マネージャ Nick Mihailovski の英文ブログ記事 “Universal Analytics: Out of beta, into primetime” を元に構成しています。


ユニバーサル アナリティクスは、今日のマルチ スクリーン、マルチ デバイスの世界に合わせて、どのような対象であっても計測ができるように再設計された新しい Google アナリティクスです。ユニバーサル アナリティクスを発表してからベータ版としてご提供してきましたが、この度、晴れて正式版としてリリースされ、すべての方がご利用できるようになりました。





従来のアナリティクスとの機能互換、新レポート、そしてより使いやすく

ユニバーサル アナリティクスをベータ版として発表した当初、多くのベータ利用者の方々から Google アナリティクスのすべての機能とツールをユニバーサル アナリティクスでも利用したいとのご要望をいただいてきました。 今回の正式リリースによって、リマーケティングユーザー属性レポートなどを含む、すべての機能、レポートやツールがユニバーサル アナリティクスでご利用できるようになりました。


また、カスタマー ジャーニーの全体像をよりよく理解できるように、今後 User ID 機能を段階的にリリースしていきます。この機能により、異なるプラットフォームに渡るユーザー行動を俯瞰することが可能となります。ユーザーを中心としてサイトへの訪問を理解し、よりユーザーのニーズに沿った体験を提供する手助けとなるでしょう。User ID 機能によって、新たにクロス デバイス レポートも利用できるようになります。クロス デバイス レポートでは、異なる端末間のユーザーのインタラクションを把握することが可能です。


さらにユニバーサル アナリティクスは、Google アナリティクス プレミアムのサービス レベル契約で保証されるようになりました。これまでと同じレベルのサービスとさらなる追加機能をご提供いたしますので、プレミアム サービスのお客様も、ユニバーサル アナリティクスにアップグレードしていただけます。


新しいクロス デバイス レポート(クリックで拡大)



時間帯設定に基づいた、より速くフレッシュなデータ処理

これまでは、すべてのプロパティは太平洋時間でデータ処理されてきました。そのため、日本など太平洋時間以外の時間帯のお客様には、データ処理に時差が生じることがありました。データ処理にビューの時間帯設定が反映されることにより、今後はよりタイムリーなデータが素早く利用可能となります。


Measurement Protocol のアップデート: ユーザー エージェントと IP アドレスの上書き

開発者の方々から最もリクエストをいただいた機能のひとつとして、企業内ネットワークのサーバーなどから Google アナリティクスに送信されるデバイスやネットワーク情報を上書きすることができるようになりました。IP アドレスとユーザー エージェントを直接設定するためのパラメータが Measurement Protocol に追加されています。従来のサーバー サイドのモバイル トラッキング コードは非推奨となりましたので、Measurement Protocol を用いて、既存コードのユニバーサル アナリティクスへのアップグレードをご検討ください。


ユニバーサル アナリティクスを早期からお試しいただいていたお客様からは、既に大きな成果が得られたとのご報告が寄せられています。以下は認定パートナーの InfoTrust LLC が Beckfield カレッジをサポートし、ユニバーサル アナリティクスをフル活用した事例です。


"Beckfield カレッジのウェブサイトへのモバイル端末からの訪問が 25 % も増えていることを把握し、InfoTrust LLC はクロス デバイス トラッキングを活用したユニバーサル アナリティクスへの移行をサポートし、デバイス間のユーザー行動を把握できるようにしました" -- James Love, InfoTrust LLC


アカウントのアップグレードを行い、ぜひユニバーサル アナリティクスのご利用を開始してみてください。アカウントのアップグレードについては、 ユニバーサル アナリティクス アップグレード センター にまとまっています。アカウントの自動アップグレードとその予定を含むアップグレードの各段階に関する説明もご覧になれます。

Google アナリティクスをこれから本格的に始めたい方は、ヘルプセンターにユニバーサル アナリティクスをご参照ください。


今後も、ユニバーサル アナリティクスを活用した興味深い導入事例やケース スタディをご紹介していきます。Google アナリティクスがお客様のビジネスのお役に立つようにこれからも鋭意努力してまいります。