RSSフィードとアクセス解析
2008年7月29日火曜日
2008年 7 月 29日
Posted by 江 建 クライアントサービス
今回はRSSフィードからのアクセス数をトラッキングする方法についてご説明します。
RSSはブログの普及とともに、その利用が広がり、最近ではニュースサイトの新着情報など配信するツールとして利用されていますので、すでにご存知の方も多いと思いますが、RSSは、XML*形式のファイルで、タイトル、URL、サマリ、更新日時などの情報を含みます。
インターネット上の情報が、日々拡大している昨今、サイトの更新状況やその概要をまとめて見ることができるRSSは、情報収集の効率性の点で、非常に重要なツールで、日々インターネットを積極的に使っているユーザーにとって、RSSがサイトへのアクセスの入り口になっています。
このような状況から、サイト運営者にとって、RSSの利用状況や、RSSからのサイトへのアクセスを解析することが、サイトのアクセスを向上させたり、より効果的なサイト運営をしていくために重要です。
RSSのトラッキングは、どれくらい購読されているかは重要な指標ですが、それよりもさらに重要なことは、RSS経由で、どれくらいのユーザーが、自社のウェブサイトにアクセスしたかということです。
RSSの各記事には、ウェブサイトへのリンクが記載されています。購読者のうち、その記事に興味を持ったユーザは、それをクリックし、ウェブページにアクセスします。RSS経由のアクセスを
トラッキングすることで、どの記事がトラフィックを生むかを把握することができます。
ところで、通常、参照元の解析には、リファラー情報を利用しますが、RSSフィードからのアクセスでは、リファラー情報が取得できないため、一般的にトラッキングが難しいと言われています。
そこでRSSフィードからのトラッキングにおいて、よく行われている方法を二つご紹介します。
1) リダイレクトを利用したトラッキング
ニュースサイトなどで、RSSに含まれる各記事のURLにブラウザからアクセスすると、リダイレクトされて、すぐに別のURLに切り替わってしまうものをよく見かけます。
リダイレクトは、あるURLにアクセスしたときに、サーバ側が、こちらURLの内容は、別のURLにアクセスすると分かります、というメッセージをブラウザに渡して、ブラウザはそれを受けて、サーバーから指示されたURLにアクセスします。リダイレクトすると、どちらのURLのアクセスもサーバログに蓄積されます。
そこで、RSSからのアクセス経由のリダイレクトURLをつくり、それをRSSフィードの記事のURLとして指定すれば、RSS経由したアクセスのみを、サーバーログから取り出すことができます。この方法の場合、リダイレクト前のURLが参照元情報に残らないため、蓄積されたサーバーログデータを利用する「ログ解析型」のアクセス解析ツールでのみ有効です。
2) リンクの末尾にパラメータを埋め込むトラッキング
ログデータを使わないGoogle Analyticsをはじめとする、JavaScriptのコードスニペットを埋め込む「ウェブビーコン型」のアクセス解析ツールの場合、フィードを生成するテンプレートで、記事前文へのリンクを作る箇所に、RSS経由のアクセスであることがわかるように、固定のパラメータを埋め込みます。
たとえば、もとの記事のURLが (1) の場合、フィードで使用するURLをURL生成ツールを利用して、たとえば、キャンペーンのソースに”GAblog”、キャンペーンのメディアに”rss”と入力し、(2) のようなパラメータを付加したリンクを作成します。
1) http://analytics-ja.blogspot.com/2008/06/login-id.html
2) http://analytics-ja.blogspot.com/2008/06/login-id.html?utm_source=GAblog&utm_medium=rss
[クリックすると画像が大きくなります]

このように、RSS内で指定されるURLに設定しておくことで、あるアクセスが、RSSフィード経由であるか否かを識別できます。
以上のようにRSS経由のパラメータの付加が準備でき、トラッキングを開始し、Google Analyticsでアクセス状況を確認するためには、「トラフィック」レポートの「全ての参照元」ページを開きます。
下図の赤枠のように、URL生成ツールでラベル付けした参照元とメディアが「GAblog / rss」のように表示されます。

そしてさらに「GAblog / rss」をクリックして、ドリルダウンすると、日々のアクセス数の推移が出てきますので、記事ごとに動的なパラメータを付加しなくても、どの日付の記事が、ウェブサイトへのトラフィックを生んだかをある程度、把握することができます。

以上、RSSからのアクセス経由についてご理解いただけましたでしょうか。今回の記事が皆様のアクセス解析の現場でお役にたっていただければ幸いです。
*XMLは、文書やデータの意味や構造を記述するためのマークアップ言語の一つで、HTMLと違い、ユーザが独自のタグを指定できます。
Posted by 江 建 クライアントサービス
今回はRSSフィードからのアクセス数をトラッキングする方法についてご説明します。
RSSはブログの普及とともに、その利用が広がり、最近ではニュースサイトの新着情報など配信するツールとして利用されていますので、すでにご存知の方も多いと思いますが、RSSは、XML*形式のファイルで、タイトル、URL、サマリ、更新日時などの情報を含みます。
インターネット上の情報が、日々拡大している昨今、サイトの更新状況やその概要をまとめて見ることができるRSSは、情報収集の効率性の点で、非常に重要なツールで、日々インターネットを積極的に使っているユーザーにとって、RSSがサイトへのアクセスの入り口になっています。
このような状況から、サイト運営者にとって、RSSの利用状況や、RSSからのサイトへのアクセスを解析することが、サイトのアクセスを向上させたり、より効果的なサイト運営をしていくために重要です。
RSSのトラッキングは、どれくらい購読されているかは重要な指標ですが、それよりもさらに重要なことは、RSS経由で、どれくらいのユーザーが、自社のウェブサイトにアクセスしたかということです。
RSSの各記事には、ウェブサイトへのリンクが記載されています。購読者のうち、その記事に興味を持ったユーザは、それをクリックし、ウェブページにアクセスします。RSS経由のアクセスを
トラッキングすることで、どの記事がトラフィックを生むかを把握することができます。
ところで、通常、参照元の解析には、リファラー情報を利用しますが、RSSフィードからのアクセスでは、リファラー情報が取得できないため、一般的にトラッキングが難しいと言われています。
そこでRSSフィードからのトラッキングにおいて、よく行われている方法を二つご紹介します。
1) リダイレクトを利用したトラッキング
ニュースサイトなどで、RSSに含まれる各記事のURLにブラウザからアクセスすると、リダイレクトされて、すぐに別のURLに切り替わってしまうものをよく見かけます。
リダイレクトは、あるURLにアクセスしたときに、サーバ側が、こちらURLの内容は、別のURLにアクセスすると分かります、というメッセージをブラウザに渡して、ブラウザはそれを受けて、サーバーから指示されたURLにアクセスします。リダイレクトすると、どちらのURLのアクセスもサーバログに蓄積されます。
そこで、RSSからのアクセス経由のリダイレクトURLをつくり、それをRSSフィードの記事のURLとして指定すれば、RSS経由したアクセスのみを、サーバーログから取り出すことができます。この方法の場合、リダイレクト前のURLが参照元情報に残らないため、蓄積されたサーバーログデータを利用する「ログ解析型」のアクセス解析ツールでのみ有効です。
2) リンクの末尾にパラメータを埋め込むトラッキング
ログデータを使わないGoogle Analyticsをはじめとする、JavaScriptのコードスニペットを埋め込む「ウェブビーコン型」のアクセス解析ツールの場合、フィードを生成するテンプレートで、記事前文へのリンクを作る箇所に、RSS経由のアクセスであることがわかるように、固定のパラメータを埋め込みます。
たとえば、もとの記事のURLが (1) の場合、フィードで使用するURLをURL生成ツールを利用して、たとえば、キャンペーンのソースに”GAblog”、キャンペーンのメディアに”rss”と入力し、(2) のようなパラメータを付加したリンクを作成します。
1) http://analytics-ja.blogspot.com/2008/06/login-id.html
2) http://analytics-ja.blogspot.com/2008/06/login-id.html?utm_source=GAblog&utm_medium=rss
[クリックすると画像が大きくなります]
このように、RSS内で指定されるURLに設定しておくことで、あるアクセスが、RSSフィード経由であるか否かを識別できます。
以上のようにRSS経由のパラメータの付加が準備でき、トラッキングを開始し、Google Analyticsでアクセス状況を確認するためには、「トラフィック」レポートの「全ての参照元」ページを開きます。
下図の赤枠のように、URL生成ツールでラベル付けした参照元とメディアが「GAblog / rss」のように表示されます。
そしてさらに「GAblog / rss」をクリックして、ドリルダウンすると、日々のアクセス数の推移が出てきますので、記事ごとに動的なパラメータを付加しなくても、どの日付の記事が、ウェブサイトへのトラフィックを生んだかをある程度、把握することができます。
以上、RSSからのアクセス経由についてご理解いただけましたでしょうか。今回の記事が皆様のアクセス解析の現場でお役にたっていただければ幸いです。
*XMLは、文書やデータの意味や構造を記述するためのマークアップ言語の一つで、HTMLと違い、ユーザが独自のタグを指定できます。